令和08年施設基準(通知) / 〇基本診療料の施設基準等 / 別添3 入院基本料等加算の施設基準等

第21の5 身体的拘束最小化推進体制加算

1 身体的拘束最小化推進体制加算の施設基準

(1) 病院長及び看護部長等の管理職員が、自らの言葉で、身体的拘束の最小化に向けて病院全体で取組を行うこと及びそのために入院患者に関わる職員等が安心して身体的拘束の最小化に取り組むための支援を行うことを表明し、入院患者に関わる全ての職員に周知していること。

(2) 当該保険医療機関において身体的拘束最小化に関する講習(当該保険医療機関が自ら行うものを指し、当該保険医療機関以外のものにより実施される場合を除く。)が年2回以上実施されており、入院患者に関わる全ての職員(入職後 1年以内の者を除く。)が受講していること。

(3) 身体的拘束の廃止等を達成している保険医療機関や介護保険施設等の職員等による講演や、身体的拘束の廃止等を達成している医療機関との相互訪問による取組の評価や意見交換を行うことが望ましい。

(4) 当該保険医療機関において、別添2の第1の7の(5)に規定する身体的拘束最小化チームにより、身体的拘束に使用する用具及び当該用具が使用されている状況を次のアからウにより一元的に管理すること(精神病床を除く。)。

ア 身体的拘束に使用する用具の全てが、病院内(病棟内を除く。)のあらかじめ決められた場所にまとめて管理され、使用後には管理場所に戻されていること。管理場所は原則として1箇所とするが、許可病床数が 400 床以上の保険医療機関においては、概ね 400 床ごとに1箇所を設定することで差し支えない。

イ 当該保険医療機関における身体的拘束に使用する用具を使用している病棟及び患者、患者の状態、身体的拘束を実施している理由及び期間、代替策の使用を含めた身体的拘束の解除に向けた検討状況等を把握し、当該保険医療機関内で共有すること。

ウ イにより把握した情報に基づき、必要に応じて、身体的拘束の解除に向けた提案を行うこと。

(5) 当該保険医療機関において、身体的拘束の実施状況を踏まえ、身体的拘束の最小化に向けた具体的な取組を検討するための委員会を3か月に1回以上開催していること。

(6) 当該保険医療機関において身体的拘束が行われている患者がいる場合、身体的拘束最小化チームによる病棟の巡回が定期的に行われ、その結果を踏まえ、病棟の職員とともに、身体的拘束の解除や代替策の導入に向けた具体的な検討が行われていること。当該巡回は、身体的拘束について課題のある病棟を中心として、1週につき1~数病棟を対象とするなど、現場で十分な検討が行えるようなスケジュールを組むこととし、一度の巡回で全ての病棟を回る必要はないこと。

(7) 当該保険医療機関において、身体的拘束を行わずにケアするための用具等を積極的に導入すること。身体的拘束を行わずにケアするための用具とは、例えば、低床ベッドや床マット、ティルト・リクライニング車椅子、見守りや職員を呼ぶためのセンサー等をいう。なお、これらの用具の導入を入院患者に関わる職員が提案できる仕組みや、提案を当該保険医療機関として積極的に導入する仕組みを有すること。

(8) 当該加算を算定する病棟において、認知症の患者、せん妄や転倒等のリスクのある患者、その他身体的拘束を検討する可能性がある患者の入棟を制限していないこと。また、これらの患者の入院時に、当該保険医療機関が原則として身体的拘束を行わない方針であること、身体的拘束最小化のために実施している取組、身体的拘束を行うことのリスク及び身体的拘束を行わないリスクについて、患者又はその家族等に説明し、身体的拘束に関する意向を十分に聴取すること。

(9) (8)の説明について、入院患者に関わる職員が実施しやすいよう、当該職員等が適切な資材を容易に活用できる体制を有していること。

(10) 当該加算を算定する病棟の入院患者の治療及びケアにあたっては「診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について」別添1第1章第2部第2節A235(2)ウからキまでに規定する身体的拘束の最小化に係る取組を実施していること。

(11) 当該病棟において、直近3か月における当該加算を算定することのできる入院料を算定した日数のうち、身体的拘束を実施した日数を、当該入院料を算定した日数で除して得た割合が3%以下(当該加算の届出時及び届出から 1年間に限り、5%以下)であること。なお、当該割合は同一の区分番号の入院料を算定する病床全体(同一の区分番号の入院料を算定する複数の病棟及び病室を持つ病院にあっては、当該複数の病棟及び病室を合わせた全体)を対象として算出すること。

(12) 以下のアからウまでに該当する場合、(11)に規定する割合の計算における身体的拘束を実施した日に含めない。ただし、これらの方法を用いる場合であっても、常に代替の方法を検討し、身体的拘束の最小化に努めること。

ア 衣服に触れるものの、患者の動作により容易に外れ、患者の自発的な運動を制限することはない状況で用いられる、見守りや職員を呼ぶためのセンサー等のみを使用している場合

イ 処置時や移動時に、本人又は家族の同意を得た上で、安全確保のために短時間固定ベルト等を使用する場合であって、使用している間、常に職員が介助等のために当該患者の側に付き添っており、処置や移動の終了時に確実に解除している場合

ウ 患者が訓練のために自由に車椅子を操作することのできる状態であって、患者本人又は家族の同意を得た上で、車椅子操作による訓練の時間中のみ安全確保のために固定ベルトを使用する場合。(車椅子の前にオーバーテーブルを設置する、車椅子をロックする等の方法により、患者本人の活動を制限している場合を除く。)

(13) 当該保険医療機関の見やすい場所に、当該保険医療機関が原則として身体的拘束を行わない方針であること、身体的拘束最小化のために実施している取組及び身体的拘束の実施状況((11)に掲げる実施率の推移を含む。)を掲示していること。

(14) (13)の掲示事項について、原則として、ウェブサイトに掲載していること。自ら管理するホームページ等を有しない場合については、この限りではないこと。

2 届出に関する事項身体的拘束最小化推進体制加算の施設基準に係る届出は、別添7の様式36 の4を用いること。